9/23から10/5までクルーズ旅行。一年近く前から予約していたのだが、やっとこの日が来た。
会社を辞めてからの、7月からの新たな生活のスタートのイベントとして、自分なりにかなり前からいろいろ計画を立てていた。一つはロンドンで買って「温めて」あったウイスキーを飲むこと。もう一つは書斎の完成。そしてこのクルーズである。ウイスキーはカリラのシグナトリーの1983年物。ロンドン出張の折買ってきたもの。1983年はちょうど結婚した年でもあり、新生活のスタートに「口開け」はちょうど良いかなと思っていたら、頸椎を痛めてそれどころではなくなった。書斎の方も、そこに入れる書棚を二つ友人に頼んでいて、一つは完成したが、もう一つが、この暑い夏友人の体調不良もあり遅れている。かなり力作でもうすぐ完成だと連絡は入っているがどうだろう。それにこの書斎に掛ける表札というか看板というか、それもいつもの知り合いの常滑の陶芸家に作ってもらっているが、それも遅れている。書斎が完成するのは来月であろう。その時一緒にカリラも飲もうと思う。そしてこのクルーズ。飛鳥Ⅱのクルーズは大好きだが、当然今まで会社勤めなので、夏休みの時期しか時間が割けなかった。それも5日か6日のコースに限られていたね。今回はなんと13日間。ん~っ贅沢だね。だけど44年間働いたんだからこれぐらい良いよね。それと女房の体調もあり、もちろん私自身の衰えもあり、この2.3年は長期クルーズを楽しもうと思う。
今回も千葉の我が家から、バス、JRを乗り継いで最寄りの横浜日本大通りまで来た。この駅を降りて横浜港大さん橋に行くまでがとても好きだ。いかにも歴史ある港町という風情の中を今からの船旅に心躍らせて向かう。途中の店もなんとなく粋に見えるんだよな。そして目の前に飛鳥Ⅱの大きな船体が迫ってくる。思わずそこでいつも写真を撮ってしまう。部屋に入ったあと、ウェルカムシャンパンを横浜の街を眺めながら喉に通す。期待感がMaxになり、あぁ幸せだなと感じる。
7月、8月、9月と予期せぬことがいろいろあった。7月の頸椎の損傷は、あらたに私が強直性脊髄炎ということがわかった。今までそれこそ首が回らなく痛かったわけだ。完治するわけではない。ヘルニアと含めて、痛みを胡麻化しながら付き合っていかなくてはならない。8月の母の死は、あまりここでは言えないがいろいろ面倒な手続きが残っている。9月の後輩の死は、やるせないなあ。人の一生とはこういうものだということを突き付けられた思いだ。これらを経ての今回の女房との二人の旅行。心身ともに、本当のスタートという意識が強い。今、洋上の光の中でこれを書いている。初めての経験だがとても心地よい。聞こえるのは潮騒のみ。見えるのは太平洋。時折眼下の波を見るのだが、面白いね。全く同じ波はないのに同じように消えていく。
友人と会ったり、先輩と会ったり、後輩と会ったり、懐かしい人と会ったり、別れがあったり、いろんなイベントに行ったり、この三か月あっという間だったが、とても考えさせられる充実した三か月であった。この経験をスタートに、この旅で強く前に進もうと思う。
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